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zoom RSS マニラの夜に架ける橋

<<   作成日時 : 2017/08/15 08:47   >>

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プエルトプリンセサからの飛行機は、定刻通りに九時過ぎにマニラに着いた。

空港からホテルまでは10キロ程度。近いのでタクシーで行こうと思っていたら、おばさんが声をかけてきた。

胸のIDカードみたいなのをちらつかせて、「私は空港で認められた業者です。ホテルまでタクシーをお探しなら、玄関まで安全お届けしますよ。」と言う。

いくらだ、と聞くと、「2300ペソです。」とふざけた答え。日本円で5000円以上だ。

「そんなバカ高いわけないだろ。」と言い返すと、何か印刷された紙を見せて、「ここに書いてあるように規定の料金です。」と言う。

「それはホテル代込みの値段か。ホテルならもう予約してあるから、要らないよ。」と言うと、タクシー代だけだとのこと。

さすがにぶちキレて、「他で探すからいい。」と断ると、そのおばさんの後ろについてきた男がいて、「うちのタクシーはもっと安いですよ。」と声をかけてきた。

「半分以下の千ペソでいいです。」

「10キロしかないのに、高いだろ。」と言うと、「今夜は土曜ですごく道も混んでいて、高速使わないと時間がかかる。高速代も入れると、こんな値段だ。」と言う。

「他のタクシーあたるよ。」と言うと、「あいつらは危険だし、その辺のタクシーにいくらで行くか聞いてみればいい。もっと高いこと言ってくるよ。」なんて強気だ。

かなり疲れていたので、めんどくさくなり、「わかった。」と言うと、メーターもついてない車に連れていかれた。

ヤバいな、と思ったが、もう後の祭り。車に乗り込んでホテル名を言う。

念のため、グーグルマップを利用し、変な場所へ連れて行かれないように確認していた。

まずは高速の入口で100ペソよこせ、と言う。まあ、これは仕方ないなと思い、素直に渡した。

それからしばらく走って、ホテル近くなったら、違う道を選択する。ホテル名を確認すると、知っていると言う。

しかし、どんどんお目当てのホテルから離れていくので、グーグルマップ見せて、ここに連れて行けと指導する。

どうやら似た名前のホテルと間違えていたようだ。

降りるときに、1000ペソ渡して、「さっき高速代100ペソ支払っているから返してくれ。」と言うと、「あれは高速料金だから別だ。」と言い張る。

「あんたの友人は高速代込みだから1000ペソになっても仕方ないんだって言ってたぞ。」と言い返す。

5分ほど激しい口論。たった200円程度でこんなエルネギー使うのもバカらしくなり、千ペソ札叩きつけて降りてきてしまった。

最初からもうマニラが大嫌いになる。昨日までこんな島にいただけに尚更のことだ。

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ホテルに着いてチェックインするときに聞いたら、ホテルで呼んでくれるタクシーなら、400ペソで空港まで行くと言う。倍以上ボラれてしまった。

今考えると、最初のおばさんは前フリなんだろう。バカみたいに高い金額言ってきて、後の千ペソを安く感じさせるための。連携プレーにやられてしまったな。

旅のブランクがあるせいか、いろんなことが甘くなっている自分に反省。やはりこまめに出かけないと。


とりあえず部屋に入り、シャワーを浴びてから、近くに繁華街があるみたいなので、街歩きしてくることにした。

歌舞伎町みたいな感じのところまで、歩いて二キロ。ダイエットのために歩くことにした。

30分以上歩いて、やっと到着。シャワー浴びたのに汗だくになってしまった。

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着くやいなや、怪しい女性たちがワラワラと寄ってくる。

「マッサージいかが。スペシャルなやつもあるよ。」と、例のハッピーエンディングを匂わせてくる。

女性だけではなく、レディボーイというか、女装したオカマもいっぱいいて、控えめに寄ってくる。

若くて美しい女は、自分に自信があるからか、誘ってくる声も大きい。

年のいったオカマは、もう私なんてダメなのわかっているけど、どうよ、みたいな感じで、小さく囁くように誘ってくる。

女たちの誘いを断り続けながら歩いていると、変なクスリを持ったおっさんたちが何か売りつけようとやってくる。

近くには阿片窟みたいなところもあり、水パイプでとろーんとしている白人がいた。

ゴーゴーバーでは、汗だくの女たちが、やる気のない顔で体を揺らしている。

10分ほどで、この街がもっと嫌いになった。

客を取り、ほんの少しの体液を吐き出させ、法外な金を取り、また街に立つ。

そんな女たちの生き方に息苦しくなってしまったのだ。

体しか売るものがないというのは、切ないことだ。生きていくためには、それでも仕方ないのだろう。

帰ろうとすると、喧騒のなかに耳慣れたメロディーが流れてきた。

近くのライブハウスからだ。

年老いた太めの女性シンガーが、澄んだ声でサイモンとガーファンクルを歌っている。

「明日に架ける橋」を外で聴き終えてから、再び歩き出した。

「逆巻く波にかかる橋のように、僕は君の上に身を投げ出してあげよう。」

こんな歌詞が、この街ではあまりにも虚ろに響いてしまった。

街で立つ彼女たちに、身を投げ出してくれる男などどこにもいない。

彼女たちの足にすがりついて、どうにか生きている男たちばかりだ。

通りかかったタクシーを拾い、ホテルに戻り、まことに健全なマッサージを呼んでもらって、歩き疲れた脚をほぐしてもらってから就寝した。

マッサージ嬢は21才の素朴な娘さんで、名前は「エンジェル」と言っていた。こんな風に深夜に地道に稼いでいる子もいるのだ。100ペソチップを渡したら、とても喜んでくれた。

明日は日本に帰る。もうマニラに来ることはないだろう。

南の島を満喫したあとだけに、人の欲深さに息苦しくなってしまった。

昨日島で出会った鼻毛ジジイの顔がふと頭に浮かんだので、それを払いのけて、夢の世界に入って行った。

これにて、今回の旅は一件落着。

読者のみなさんは楽しんでいただけただろうか。

ディズニーランドあたり行っていても、こんなディープな体験はできないだろう。

旅は楽しいだけではない。そうではない部分の方が旅の醍醐味なのかもしれない。


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